漆喰って古くない?今あらためて選ばれている理由

「漆喰」と聞くと、昔のお城や蔵、和風の家を思い浮かべて「今の暮らしには合わないのでは?」と感じる方も多いかもしれません。ビニールクロスが当たり前になった現代の住宅では、なおさらそう感じますよね。
でも実は最近、注文住宅を検討している方のあいだで、漆喰の壁を選ぶ人が少しずつ増えています。それは「懐かしいから」ではなく、「今の暮らしに合う理由」がきちんとあるからです。ここでは、住宅づくりの知識がまだ浅い方にも分かりやすく、漆喰の良さをお伝えします。

漆喰は見た目が古いと思われがちな理由
漆喰が「古い」と思われる一番の理由は、歴史がとても長い素材だからです。日本では何百年も前から使われてきましたし、白く塗られた壁のイメージが強く、現代的な住宅と結びつきにくい面があります。
また、最近の住宅では施工しやすく、柄や色が豊富なビニールクロスが主流です。そのため、漆喰は「特別」「こだわりが強い人向け」と感じられることもあります。

実はとても現代的な機能を持つ素材
見た目の印象とは裏腹に、漆喰は機能面で見るととても合理的な素材です。代表的なのが調湿性です。
室内の湿度が高いときは湿気を吸い、乾燥しているときは湿気を放出する性質があり、季節を問わず空気がベタつきにくくなります。梅雨時期や冬の結露対策としても効果を実感しやすいのが特徴です。
エアコンや除湿機だけに頼らず、壁そのものが室内環境を整えてくれるという考え方は、今の住宅づくりとも相性が良いと言えます。

空気がきれいに感じられる理由
漆喰の家に入ったときに「空気が違う」と感じる人は少なくありません。これは気のせいではなく、漆喰が持つ性質によるものです。
漆喰は強いアルカリ性を持ち、においの原因となる成分を吸着・分解する働きがあります。生活臭やペットのにおい、湿気由来のこもった空気を抑えやすく、室内がすっきり感じられます。
また、化学物質をほとんど含まない自然素材のため、新築時にありがちなツンとしたにおいが出にくい点も安心材料のひとつです。

デザインは意外と自由
漆喰=真っ白で和風、というイメージを持たれがちですが、実際には仕上げ方次第で印象は大きく変わります。
表面をなめらかに仕上げればシンプルで現代的な雰囲気になりますし、あえてコテ跡を残すと、柔らかく温かみのある空間になります。無垢フローリングやタイル、アイアン素材とも相性が良く、ナチュラル系からモダンまで幅広く対応できます。
「古い素材」ではなく、「表情をつくれる素材」と考えると、住まいづくりの選択肢が広がります。

実はメンテナンスも難しくない
漆喰はデリケートそう、手入れが大変そうという印象もありますが、実際は想像ほど扱いにくい素材ではありません。
軽い汚れであれば消しゴムやサンドペーパーで落とせる場合もありますし、多少の傷や汚れも「味」として受け入れやすいのが漆喰の良さです。ビニールクロスのように一部だけが目立ってしまうことも少なく、長い目で見ると張り替えの頻度が減るケースもあります。
完璧な美しさを保つというより、住みながら馴染んでいく素材だと考えると、気持ちも楽になります。

「今の暮らし」に合うから選ばれている
共働きで家にいる時間が限られていたり、子育てや家事で忙しかったりする現代の暮らしでは、室内環境の快適さがより重要になっています。
湿気やにおいをため込みにくく、空気が重くなりにくい漆喰の家は、日々のストレスを減らしてくれる存在です。「古いから」ではなく、「理にかなっているから」選ばれている素材だと言えるでしょう。

まとめ
漆喰は決して時代遅れの素材ではありません。長い歴史の中で培われた性能が、むしろ現代の住宅にフィットしている素材です。
見た目の印象だけで判断せず、空気感や住み心地という視点で考えると、漆喰の良さが見えてきます。これから家づくりを考えるなら、「新しいか古いか」ではなく、「自分たちの暮らしに合うかどうか」で選択肢に入れてみるのもひとつの考え方です。

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