家づくりを考え始めると、「自然素材の家」という言葉をよく目にするようになります。無垢フローリングや漆喰の壁など、体にやさしそう、雰囲気が良さそうというイメージはあるものの、「実際のところどうなの?」「デメリットはないの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、住宅の知識があまりない方でもイメージしやすいように、自然素材の家のメリットとデメリットを整理して解説します。
自然素材の家とはどんな家か
自然素材の家とは、内装や仕上げ材に、できるだけ化学物質を含まない素材を使った住宅のことを指します。代表的なものが、無垢フローリング、漆喰や珪藻土の壁、自然塗料などです。
工業製品を使った住宅と比べると、素材そのものの風合いや質感を感じやすく、住む人の五感にやさしい家と言われています。
自然素材の家のメリット
自然素材の家の一番の魅力は、住み心地の良さです。無垢フローリングは素足で歩いたときに冷たさを感じにくく、木のやわらかさが足に伝わります。漆喰の壁は湿気を吸ったり吐いたりする性質があり、室内のジメジメ感を抑えやすいのが特徴です。
また、静電気が起きにくいため、ホコリが舞いにくく、空気がすっきり感じられる点もメリットのひとつです。
さらに、自然素材は時間の経過とともに色味や風合いが変わり、暮らしの歴史として味わいが増していきます。「傷や汚れも思い出として受け入れやすい」という声も多く、住むほどに愛着が深まる家になります。
健康面で安心感を得やすい
自然素材の家は、シックハウス対策を意識する人にも選ばれています。建材に含まれる化学物質が少ないため、においが気になりにくく、室内空気の質を大切にしたい家庭に向いています。
小さな子どもが床で遊ぶ時間が長い家庭や、室内環境に敏感な方にとって、安心材料のひとつになることは間違いありません。
自然素材の家のデメリット
一方で、自然素材の家には注意しておきたい点もあります。
まず、一般的な建材と比べてコストがやや高くなる傾向があります。材料費だけでなく、職人の手作業が多くなる分、施工費がかかる場合もあります。
また、無垢材は湿度や温度の影響を受けやすく、反りや隙間が生じることがあります。これは欠陥ではなく素材の特性ですが、事前に理解していないと「失敗した」と感じてしまうこともあります。
汚れやメンテナンスへの考え方
自然素材は、ビニールクロスや合板フローリングに比べると、汚れが付きやすいと感じることがあります。ただし、多くの場合は簡単なお手入れで対応できます。
漆喰の壁は軽い汚れなら消しゴムやサンドペーパーで目立たなくできますし、無垢フローリングの傷も削ったりオイルで補修したりすることが可能です。
「汚れたら終わり」ではなく、「手をかけながら育てていく素材」という考え方が合うかどうかが、満足度を左右するポイントになります。
自然素材の家が向いている人
自然素材の家は、常に新品のような状態を求める人よりも、経年変化を楽しめる人に向いています。多少の傷や色の変化も含めて「味」と捉えられる方であれば、暮らしの満足度は高くなりやすいでしょう。
一方で、メンテナンスにまったく手間をかけたくない方や、初期費用をできるだけ抑えたい方は、素材選びを一部だけ自然素材にするなど、バランスを取る方法もあります。
まとめ
自然素材の家には、住み心地の良さや健康面での安心感といった大きなメリットがあります。その一方で、コストや素材の特性を理解しておかないと、後悔につながる可能性もあります。
大切なのは、「自然素材=万能」と考えるのではなく、メリットとデメリットの両方を知った上で、自分たちの暮らし方に合うかどうかを判断すること。正しく理解して選べば、自然素材の家は、長く心地よく暮らせる住まいになります。